特許で自社を守る

「こんなものでも特許になりますか?」という言い方をされることがあります。

「エッ こんなものが!?」というものほど価値のあるものはないというのが私の考え方です。

誰もが思いつくようなもので、誰もが見せられてすぐわかるようなものについて改良を加えることが、イノベーションの最大の、一番良いやり方なんです。

例えば、まつ毛をカールするビューラーがあります。実は赤い線を施してあり、それが特許になっているんです。

鏡に写る自分の目とビューラーの位置を、赤い線を基準に特定しやすいんです。

こうした特許を真似しようとした場合、どこを違ったものにすることができるでしょうか。ほとんどできません。

ですから、「こんなもの特許にならないよ」と勝手に考えないで欲しいんです。素晴らしい価値のあるものなんだと。

簡単なもので効果が大きいものは真似することが難しく、商品価値も高いんです。

すぐ実現できますし、お客様にすぐ説明できるからです。「あ、なるほど」とすぐわかる。

この「赤い線」は、現実に特許になっているんです。

これをビジネスに活かすには、「これは特許ですよ」と世間の人に知っていただくということが大切です。

例えば、ある家に泥棒が入ろうとするとします。でも、塀があるから泥棒に入るのを止めたとします。

ところが泥棒は、「あなたの家は立派な塀があったから泥棒に入るのを止めた」とは決して言いません。

塀があったから家は守られたのに、その事実はわからないんです。特許はこれとよく似ています。

ある会社で特許を取りました。その特許製品はよく売れています。でもどこも真似した商品を作ってきません。

「不思議だねぇ」と言っている間に、特許の期限が切れました。その途端、ライバル達がド〜ンと現れたのです。

その時に初めて「特許があったからライバルが出て来なかったのか」と気付いたのですが、これではもう遅いんです。

特許を取っている段階からそういうことを想定して、もう一つ上の特許を取るとか、ワンステップ上の製品にしてそれに特許を取るとか、ずっとその商品の延命策を考えておくのが大切なんです。

先ほどのビューラーの特許についても、「線」とは宣言していないんです。「視認部」と表現しているんです。

一直線の線であるとは限らず、点線でもいい、星印がキレイに並んでいてもいい。もう本当に真似することが難しいんです。

複雑な技術の特許であれば、ちょっとどこかを変えるだけで「特許破り」ができるようになってしまうんです。

ライバル達に「あ〜、参ったな」と思わせるような特許を取り、特許破りが難しく、それゆえに牽制効果も大きく市場を独占しやすい、ということ。

一つの製品の中には、発明した方や製品を作る方がいろんなアイディアをそこで実現しています。

不便なところを変えて便利にしたり。「それを特許にしたらいいじゃないか」となることもあります。

中小企業の場合には、「こんなものが!?」というものを寄せ集めて特許網を作るというのが特許戦略の中で大切なことなんです。

そのような特許を、ベル特許事務所ではたくさん取っています。

例えば先ほどのビューラー。クライアントは、他の特許事務所を何社か回り、行く先々で「線を入れただけじゃ特許は取れませんよ」と言われたそうです。

でも当事務所に来られた際にお話を伺い、私は即座に「特許になりますよ」と回答しました。

そうして、実際に特許になった(認められた)んです。

また、特許を取得した上で、それをビジネスに活かすにはどうしたら良いか。

まずその特許を「見せて」あげる必要があります。「特許出願中」とか「特許番号○○」というのをよく見かけますよね。

そうしたことをどう「使う」かが、ビジネスに活かす方法なんです。

「こんなもの」というものでまとまったネタについては、例えばビューラーの例のように「特許になりますよ」と宣言したものについて、当事務所では88%の許可率という実績です。

ですから、ぜひ「こんなものが!?」というものほど素晴らしいんだという捉え方で特許を考えていただきたいと思います。

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  1. 2019.05.8

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