ベル特許事務所時代の動画です
中小企業が特許で儲けるにはどうしたらよいか……?
まず、特許というものを「経営の道具」と捉えていただきたいのです。
経営に活かさないといけない。
「道具」である以上は、必ず「目的」があります。「目的」のない「道具」はあり得ません。
どういうわけか特許に関しては、「目的」が曖昧になりがちです。なんとなく「新しいものを作ったから特許に出願したい」という方が結構いらっしゃいます。
しかし、それでは儲けには繋がらない。
発明をして、他の人から「特許を取っておかないと真似されちゃうよ」と言われて当事務所を訪れるという方もいらっしゃいますが、それだけでは目的が無さすぎです。
もっと積極的に、経営にどう使うのかという目的を明確にしなければならないのです。
特許というのは作るもの。
会社の中で出てきた発明について特許を取るというのも一つですが、積極的に特許を作っていくという作業が必要なのです。
確かに「発明」があってそれを特許庁に出すという考え方もありますが、やはりそれを会社の経営にあった道具にするために「作る」という考え方が重要です。
ですから特許の「ネタ探し」が必要です。
技術者の方々と私たちとの共同作業として、一緒になっていろんな角度から議論します。それはすなわち、発想を発展させる作業となります。
私たちの役割は、発想を具体化させるために必要な「呼び水」を提案することです。
特許屋は技術者とはまた違った角度で、いろんなお話ができます。技術者の方は毎日の作業の中で、比較的価値観と視野が狭くなる中でお仕事をされています。
そのような中で私たちが何かを話すと「えっ!?」と驚かれることがあります。「あ、そうか!」「なるほど!」「それならこういうことでいいのかな…?」と。
話をすることで、頭脳と頭脳がキャッチボールすることで技術者の方の頭脳の活性化が図られます。
この「頭脳の活性化」というのが、特許を出すことのメリットとして意義のあること。
アイディアがどんどん発展し、「こっちもいいじゃないか?」「あっちもいいじゃないか?」「あれ、ベストはこうだった!」となり、最終的に具現化されていきます。
その中に沢山の「特許ネタ」があるんです。
こうして特許を取るときに、「経営の道具」が完遂していきます。
そのようにして生まれた「特許ネタ」を出願して特許として認められた事例は、当事務所では88%という高い確率を記録しています。
そして取得した特許は「取っただけ」ではダメです。
儲けに繋げなければいけない。
そのためには、縄張りづくりに専念しなければなりません。
特許というのは目に見えません。ライバル社は、あなたが特許を取ったということなどそのままでは分からないのです。
ですから、絶対に騒がなければなりません。
「これは我が社の特許ですよ!」と、いろいろなところに吹聴しないといけないのです。
それはちょうど、ライオンが自分の縄張りを保つためにマーキングするようなもの。これがないと絶対に特許で儲かることはありません。
特許とは、1件で全てを独占するというものではなりません。「面」で捉えるのです。
ライバルやお客様に「この商品は私の会社の特許ですよ〜!」と盛んに主張しないといけません。
それが「マーキング」なんです。
ライオンのオスは、ただマーキングしているだけではありません。縄張りの中で「ウォーッ!」と吠えているんです。自分の縄張りであるということを主張して。
特許についても全く同じことをして縄張りを作っていくのです。
騒いで、縄張りを上手に作って、収益を上げたという実績が沢山あります。