自分の会社は「儲かる会社」なのかを判別する 〜後編〜

様々な開発を行う、いわば「開発力がある」と思われる企業でも、「請負型開発」を事業形態としている限り、儲かるというのは難しいと前回の記事で記述しました。

では、他のタイプの開発を行っている企業の場合はいかがでしょうか。この記事では、他の3つのタイプについて説明します。

 

改良型開発

独自に商品を開発して自ら販売方法や販売量を決める「見込み形態」の事業を行う企業が、既存商品について発生している具体的な問題を解決するために開発をしているという「改良型開発」をしている場合について考えましょう。

もしも既存商品のクレーム処理という形でなされた開発なら、純粋に「問題解決型」の開発となります。問題点を自ら探し出して開発する場合には、「問題発見型」の開発に限りなく近づきます。

同じ「改良型開発」とはいえ、クレーム処理過程で完成した発明は、「請負型開発」と同様、その場その場で特許出願するかどうかを決めなければなりませんから、なかなか計画が立てられません。

しかし、既存商品の問題点を自ら探し出して改良を施す場合には、特許出願の方向性をはっきりさせられます。例えば、会社の売り上げに最も貢献しているヒット商品に特許を集中させる、など……。

 

創造型開発

創造型開発とは、同じ「見込み形態」の事業を行う企業が、自ら問題を見つけて開発するタイプです。

このような会社にとって大事なことは、会社の方針を明確にすること。出願計画を立てて、目標出願件数という数字によって、開発の方向性をはっきりさせるべきです。

ここで方向性がはっきりしないと、技術者が好き勝手なことをして、収拾がつかなくなることがあります。

中小企業の経営者で、開発指向がとても強い社長がいますが、こういう社長の頭の中はいつも新商品のアイディアでいっぱいで、開発の方向性についても朝令暮改(ちょうれいぼかい)どころか、「朝礼朝改」の気があります。

中小企業の開発は、社長のリーダーシップに依存しているので、この方がスムーズに進むことがあり、社長自身が方向性を誤らなければ、決して間違った方法ではありません。

しかし、大きな方向性がしょっちゅう変わると、社員もついていけなくなるので注意すべきです。

大企業の場合には、中小企業の社長のように「朝令朝改」をしてしまうと、混乱が激しくなります。絶対にやってはいけないことです。

開発の方向性の決定と計画性は、非常に重要です。

 

提案型開発

提案型開発とは、受注形態の事業を行っている会社が、お客様のニーズを先取りして自ら問題を見つけ、かつそれを解決するタイプの開発です。

とはいえ、ただ単に自ら開発したものをお客様に提案するのが提案型開発だと思っている人が多く、提案型の開発のなんたるかを理解している会社はほとんどありません。

立ち止まって考えて欲しいのですが、一度提案したものが採用された場合、その後、どうなるのでしょうか。

いずれは値段を叩かれ、納期を厳しき管理されてしまいます。これでは元の木阿弥です。

一度や二度の提案が採用されただけでは、提案型開発への移行とは言えません。

 

開発を、請負型から提案型へ

「請負型開発(前記事)」「改良型開発」「創造型開発」「提案型開発」の4つの開発タイプについて述べましたが、つまり、会社が儲かるためには、自ら問題を見つけて特許戦略を計画的に進められる事業として開発を行えるということが重要であることがわかります。

「自社には優秀な発明人材が多いのに会社としては儲かっていない」と思うのであれば、どのタイプの開発を主に行なっているのかということに注目してみてください。

特に、請負型開発をやってきた会社が、提案型開発の会社に移行したいという相談が増え続けています。

儲からない開発企業が儲かる開発企業になるためには、どうしたら良いのか、そのポイントについてはまた後日……。

 

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