法律などの知識がなくても、特許戦略は考えられる

特許の分野は、ハードとソフトに分けられると考えて良いでしょう。

法律知識や特許庁への手続き知識などの専門分野は、いわば「ハード」の部門に属します。これに対して、特許戦略の分野は「ソフト」の部門というわけです。

ここで重要なことは、ソフトは、ハードを知らなくても使えるということ。コンピュータを上手に使いこなす人でも、ハードをよく知らないという人は少なく有りません。ハードに熟知しているからコンピュータをうまく使って利益を上げられるということでもないですよね。

特許の場合もこれと同様で、ハードを知らなくても、つまり専門分野としての法律を知らなくても、特許戦略を考えることができるわけです。

ところが、ハードの難しさを理由に特許を毛嫌いする人があまりにも多いように感じます。

特許戦略を考える上で必要なハードの知識は、「特許権は独占を保証したもの」ということだけなんです。

国家的な事業以外で、国家権力が独占を保証してくれているものなどまずありません。「特許権は独占を保証したもの」という捉え方をしても、特許権の活用が頭にイメージできないような経営幹部では、使い物になりません。

経営幹部は、「一を知って十を知る」センスがなければ、この厳しい時代を生きていけません。しかし、経営幹部が特許戦略を考える上では「特許権は独占権」というだけで十分で、それをどのように活用するかをイメージできれば、あとは部下に任せて良いのです。

ですから、「特許は難しい」ということを言い訳にして最初から特許を毛嫌いする経営幹部の姿勢は間違っていると言わざるを得ません。彼らの言う「難しい特許」というのは、ハードについてなんです。

確かにハードの部分は難しいのですが、だからと言って特許の戦略的活用までも放棄するというのはどうかと…。

パソコンのハードがわからないという理由でパソコンを使わない企業に、発展はないのは明白ですね。経営陣が「パソコンのことはよくわからないけど、それを使えばどんなことができるのかはわかる。あとは部下に使わせれば良い」と言い換えればわかりやすいかと思います。

経営幹部には、特許と友達になって欲しい。特許を自分の味方にして欲しい。特許を活用して、会社を発展させることを考えて欲しい。

今、日本で「特許戦略」に本当の意味で長けている企業があるかどうかは、疑問です。まだまだ戦術的(戦略的ではない)ものが多いですね。

中小企業の社長の多くは、大企業の特許戦略はすごいものだと思い込んでいる節があります。特許戦争を始めようとすると「大企業にはかなわない」という先入観で尻込みする方も少なく有りません。

大企業恐るるに足らずです。大企業に勤務している特許部の方なら、その意味もよく分かることでしょう。

どんな規模の企業も、特許戦略を研究し、実践するのは、必ず現在と未来の「稼ぐ力」につながります。

 

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