特許に親しめない社長と、営業を軽んじる社長

社長は、本当は特許を大切にしているはずです。
なのに、なぜ社長は特許に親しめないのでしょうか。
社長の多くは、特許の必要性は認めていながら、その活用には関心が薄いように思えます。
もしくは、よくわからないという方が当たっているかもしれません。

その原因はいろいろあるかもしれませんが、特許は無形のもので、なかなか実体がつかめないことが大きく起因しているのではないでしょうか。

しかも、特許は技術的な知識と法律的な知識の両方を求められるので、例えば技術系の社長は「法律が苦手で」というし、文系の社長は「技術が苦手で」ということになり、ついつい特許から遠ざかってしまいます。

これは、社長だけに原因があるのではありません。社長に特許を伝える社員にも責任があります。
いわゆる良くない社員とは、社長に対して専門用語を連発し、特許をわざわざ難しく説明してしまいます。

そもそも社長に必要とされる特許知識は、特許を販売に活かすためにどうしたらよいかということだけです。
特許の使い方さえ理解できれば、どんどん活用していけるはずです。
その意味では、パソコンのハードを知らなくても、それを使いこなすことができるのと似ています。
つまり、特許の専門知識をハードとしてとらえれば、ハードなど知らなくても、特許を使いこなせるはずです。

しかしながら、特許を使いこなすために役立つマニュアルがないのが現実です。
それ以上に大きな問題は、特許を会社経営に役立たせるために、わかりやすく適切なアドバイスができる有能な社員が少ないことです。
有能な社員さえいれば、社長はもっともっと特許の活用に興味を示すはずではないでしょうか。

さて、企業経営の本質は「商品3分」「売り7分」です。
売上を上げることが企業経営の最大のテーマです。そして、売上を上げるためには、商品力の寄与度が3割で、販売力の寄与度が7割といわれています。
「商品3分で売り7分」というのは、江戸時代の商人の格言だったそうです。

極端な言い方をすれば、商品が多少劣っていても、販売力さえあれば、そこそこの売上を上げることができることになります。
反対に、商品がどんなに優れていても、販売力がなければ売上は上がらないということになります。

優れた商品を開発したベンチャー企業は、世の中にたくさんありますが、本当に成功した企業はほんのわずかです。その原因は、ベンチャー企業に資金的な余裕がないこともありますが、決定的なのは、販売力がないことです。

優れた商品の開発に熱中し、販売をぜんぜんというほど考えていないベンチャー企業が多いのには驚かされます。
このようなベンチャー企業の社長は、優れた商品を開発すれば、販売力などなくても、お客様のほうから買いに来てくれると思い込んでいます。

以前、国際間の販売競争に敗れた大手企業の談話が新聞に載っていました。
社長いわく「わが社の技術は非常に優れているので、わざわざ売りに行かなくても、向こうから買いに来ると思った。これからは営業に力を入れなければならない」とのことでした。

日本企業の多くは、いつの時代からか「商品7分で売り3分」という考え方になってしまったのでしょうか。
いわゆる「優れた商品さえ開発すれば、必ず売れる」という考え方です。

このような考え方は高度成長期に培われたと思います。
高度成長期には、世界的にも物財が行き渡っていなかったので、それこそ作れば売れる時代でした。
だから、値段が同じなら、高品質のものが売れたのです。

今は、優れた商品が必ず売れるといった時代ではないことを考えて、商品の販売を考えないとなりません。

 

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