いろいろな会社からお話を伺っていて気が付くのは、「開発テーマがない」ということです。
何をして良いのか、会社自身が分からなくなっているのが現状のように思われます。
なぜこのようになってしまうのでしょうか。
その要因の一つは、新しい商品よりも、現状のコストを抑えることが「重要視」されているからかもしれません。
仮にコストダウンの目標が30%にもなれば、それはもはや既存商品とは呼ぶべきではありません。なにかが削減された、立派な「新商品」になります。
しかし、「コストダウンの現状」は3%前後のものが多く、商品としては、既存商品の域を出ないものがほとんどです。
このような状況で知恵を絞っている範囲では、斬新な開発テーマが不足するのも当然です。
また、新商品が少なくなれば、部品メーカーは自ら開発テーマを見つけることができません。
特に部品メーカーの場合には、景気の良い時代に完成品メーカーからどんどん開発テーマをもらうことができたために、今になって自ら開発テーマを見つけようとしても、その力を失ってしまっているものと思われます。
これからのビジネス社会を生き抜くためには、自ら問題と開発テーマを見つける力が必要になります。