自社の開発能力を知っても、それをどう未来に生かすの?

経営情報とは、それこそ企業経営に役立つ情報のことです。

したがって、経営者に興味を示されないような情報は、どんなに詳細を極め、どんなに高度な分析がされていても、意味をなさないと思います。

例えば、会社でよくやるのは「自社における発明の実施率」の算出です。そして、「我が社は実施率が高い」とか「低い」とかを問題にします。

しかし、それが経営者にとってどのような意味があるのでしょうか……?

もし「実施率」を問題にするなら、ただ計算するだけでは足りません。その計算結果が経営判断にどのように生かされるのかまで考えておかなければ、経営情報にはなりえないのです。

要するに、特許情報を生データのまま経営者に示しても、ほとんど意味がないということです。

例えば、応用開発に関する発明の実施率は、基礎開発に関する発明の実施率よりも高くなるのは当たり前です。

したがって、実施率を計算するときには、応用開発の実施率と基礎開発の実施率とを別々に算出するべきです。

応用開発の実施率は、過去3年の応用開発に関する出願件数を分母にし、短期のスパンでの実施率を算出します。

反対に基礎開発の実施率は、過去10年の基礎開発に関する出願件数を分母にすべきです。

このようにすれば、例えば自社の短期戦略の効率性と長期戦略の効率性とを比較できます。

そして「短期においてはそこそこの実施率を確保しているが、長期においては実施率が低い」という結果が出たなら、

「我が社は長期戦略においてやや問題あり。したがって、10年後の我が社のあるべき姿をはっきりさせて基礎開発の実施率を高めるように手を打たなければ、10年後は安泰とはいえない。」

といった報告をすることができます。

これはほんの一例です。

特許情報には経営情報が詰まっています。

特許情報の経営情報化のためには、特許情報を作成する方々の経営センスが問題になります。

 

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  1. 2019.05.8

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