将来予測などは、当たる可能性が非常に低く、ほとんど当たらないと思った方が正解かもしれません。
では、当たる確率が低いから予測など意味がない、と思われますか?
いいえ。会社の戦略を考えるときには、当たるか当たらないかに関わらず、将来の予測は必要なんです。
意図して将来の方向を決めるためには、たとえ仮説であったとしても、会社を取り巻くいろいろな将来環境を予測しなければなりません。
将来予測の本当の意味
当たらなくても、将来を自社なりに予測しておけば、現実が予測と違ったときに迅速に対応できます。
もし将来の予測をなおざりにしていると、時代の変化も読み取れなくなります。なぜなら、時代の変化を読み取るためには、自社に物差しがなければならないからです。
その物差しとなるのが将来予測です。それはすなわち、現実と予測との違いを測る基準となるものです。
そのような基準があれば、現実と予測との差が自社の戦略を変更しなければならないほどの差なのか、あるいは戦略に影響を及ぼさない程度の差なのかを検討できます。
もし戦略の方向を変更しなければならないほどの差であれば、戦略を即座に変更しなければなりません。
将来予測という基準があれば、戦略を変更すべきかどうかという重大な決定を、迅速に下すことができるようになるのです。