私はコンサルティングをするとき、「貴方の会社の得意技術は何ですか」という質問をします。
しかし、即答できる会社は、ほとんどありません。
多くの場合、自社の得意技はそれほど苦労しなくても簡単にできてしまうので、「そんなこと誰でもできることだ」と思ってしまうのが、原因のようです。
しかし、もう一度会社の中を見てください。
他社にはできない自社の得意技が必ずあるはずです。
そうでなければ、競争の激しい今の社会で、自分の会社などもうとっくに無くなっています。
また、どんな会社でも同じですが、自社の短所を補うよりも長所を伸ばす方がずっと簡単です。
ですから、今生きている会社には必ず得意があるという信念をもって、その得意をなんとしてでも探してください。
特に、技術戦略を考えるときにはどんなことがあっても自社の得意をはっきりさせなければなりません。
もし、「得意」が見つかったら、それが引退間近のロートルなのか、まだ10年も20年も活躍できるピチピチの若手なのかを判断しなければなりません。
また、自社の得意を見つけるときに、技術ばかり見ていてはダメです。
自社の技術とお客様とを結び付けて、お客様によろんでいただいているものが、「得意」ということになります。